白内障手術

当院における白内障手術の特徴

1.徹底した眼内レンズ度数測定

患者様が望む距離に焦点が合うように眼内レンズの度数を測定することは、極めて重要です。
眼内レンズの度数は、角膜乱視と眼軸長(目の長さ)の測定結果を基に計算されます。
特に、眼軸長の測定は重要です。多くの施設では、この測定を1回しかやらないのが通常ですが、
これでは、正確な眼内レンズ度数を算出することはできません。

当院では、眼内レンズの度数測定(角膜乱視と眼軸長の測定)を、
検査員が3回測定し、更に瞬時にいくつものデータを取得することができる
最新機器によって測定し、より精度の高い検査を行っています。

それでも誤差が多いときは、院長が他の検査機器を用いて眼軸長を測定し、
それらのデータを総合的に見て、眼内レンズ度数を決定します。

このように徹底した眼内レンズ度数測定を行うため、
当院における術後の屈折誤差(焦点のずれ)は、極めて小さいものになっています。
また、当院は、静岡県で最も多くの多焦点眼内レンズを使用している施設ですが、
多焦点眼内レンズは、少しの度数ズレがあると術後の裸眼での見え方は著しく低下します。

しかし、当院ではその多くの患者様に非常に高い満足度を感じていただいています。
その理由は、このような徹底した眼内レンズ度数測定を常時行っているからです。

2.豊富な眼内レンズの種類

眼内レンズの度数は、ディオプター(D)という単位で示します。
多くの眼内レンズは、6Dから30Dまで、製造されています。
多くの施設では、眼内レンズ度数測定によって決めた度数の眼内レンズを
手術日までに取り寄せて使用するのが通常です。
しかし、当院では、3種類の眼内レンズのすべての度数をそろえて、院内に保有しています。

このため、片眼の白内障手術後、わずかでも遠視化、近視化などの焦点のずれが生じた場合は、
もう片眼の手術時に、その場で、眼内レンズの種類や度数を変更します。
これは、患者様により良い術後の満足度を感じていただくために、大変重要なポイントです。
また、術中に合併症が発生した場合、その状態に応じて適切なレンズを選択し、
直ちに眼内レンズの種類や度数を変更できるのも、大変重要なメリットです。

3.最新の白内障手術機器:Unity

2025年10月に発売になったアルコン社製の白内障手術・硝子体手術のための機器です。
アルコン社は、米国の世界一の眼科機器、眼内レンズ、コンタクトレンズ製造販売会社です。
12年ぶりのフルモデルチェンジで、その性能は飛躍的に向上し、
白内障手術の安全性が著しく向上しました。
その飛躍的に向上した新しい性能は、2つあります。

1. Intelligence Fluidics

白内障手術では、前房(角膜と水晶体の間の空間)に水を入れながら前房の空間を保ちながら、
濁った水晶体を超音波で破砕して水と一緒に吸引して手術をします。
このため、前房を一定の圧力で変動が無いように保つことは、
手術を安全に行うためには、極めて重要です。

今までの機種では、その前房を保つために、吸引ポンプで水を吸った量だけ、
目に入れる水のパックを押しながら、適度に水を入れていました。
しかし、Unityでは、水を吸うポンプの他に、
世界で初めて水を入れるもう一つのポンプも搭載し、
極めて微妙な水圧の変化を捉えて前房に水を流し込みます。
このため、前房の安定性は、著しく向上し、手術が極めて安全になりました。
この機能を、Intelligence Fluidicsと言います。

2. 4D Phaco

白内障のある水晶体は硬くなっており、
それを眼内に入れた筒(超音波Tip:US Tip)の超音波振動によって
破砕して吸引します(超音波水晶体乳化吸引術:phacoemulsification and aspiration:PEAと言います)。
その超音波振動は、古くは、US Tipが前後に振動して水晶体を破砕していましたが、
その後、横に回転する振動(Torsional Phaco)によって破砕する方法が主流になり、現在に至ります。

しかし、このUnityでは前後、横回転に加えて4方向に振動する方式(4D Phaco)を採用し、
PEAの効率が著しく向上しました。
このため、硬い核でも容易に破砕吸引でき、目に対する侵襲も非常に少なくなりました。
動画をご参照ください。

当院では、このUnityを用いることで、より安全な白内障手術を目指します。

手術について

手術予約時の注意事項

手術後の通院について

片方の目につき、次のように診察に通院して頂きます。

なぜ通院しなければいけないの?

手術翌日~1週間目

手術は目に切り込みを入れて、そこから器械を入れ、目の中の手術をします。
小さな切り口のため自然に塞がりますので、基本的に縫うことはありません。
この傷口の表面が塞がるのに、1週間ほどかかります。
この間に傷口から何らかの原因で目の中に毒性の強い細菌(強毒菌)が入り、
目の中が強い炎症(眼内炎)を起こすことがあります。
この兆候がないかどうかを検査や診察で診ていきます。

手術後の注意事項

  • 手術当日~翌日受診までは、眼帯となります。そのため、視界が狭くなりますので、ご注意ください。
  • 手術後、最低でも3日間、できれば1週間車の運転は控えていただくようにしております。
    また、高齢者の実施講習は手術後1週間受講することができません。
  • お仕事に関しては、術後控えていただかなければならない場合もございます。
    医師または看護師にご確認ください。
2週間目~1ヶ月目

このころになると、目の中の眼内レンズも落ち着き、見え方にもなれてきます。
そのため検査をして必要であれば視力に応じた眼鏡を作ります。

2ヶ月目~3ヶ月目・その後は3ヶ月に1回1年まで

毒性の弱い細菌(弱毒菌)によって、目の中に炎症が起こるのがこの時期になります。
このため目に異常がなくても定期的に診察することが大変重要ですので、必ず診察にいらしてください。

せっかく、白内障の手術をして明るく鮮明に見えるようになったのですから、
失明しないためにちょっと面倒でも定期的に診察を受けましょう。